山口拓朗オフィシャルサイト 「聞く」「書く」のプロ

山口拓朗オフィシャルサイト 「聞く」「書く」のプロ > 映画批評 > ■映画批評(鑑賞順) > 映画批評「男と女の不都合な真実」

映画批評「男と女の不都合な真実」

2009.9.10 映画批評

movie.theuglytruth.jpg

9月18日公開の「男と女の不都合な真実」。


監督:ロバート・ルケティック 脚本:ニコール・イーストマン、カレン・マクラー・ラッツ、キルステン・スミス 出演:キャサリン・ハイグル、ジェラルド・バトラー、エリック・ウィンター、シェリル・ハインズ、ジョン・マイケル・ビギンズほか 上映時間:95分・R15+ 配給:2009米/ソニー


美人テレビプロデューサーのアビー(キャサリン・ハイグル)は、完璧な男を求めるあまり、男運に見放されていた。ある日アビーは、隣りに越してきた医師コリン(エリック・ウィンター)に恋をする。彼はアビーのお眼鏡どおりの男だったが、どう関係を進展させたらいいか悩んでいた。そんな折、彼女の前に“男の本音トーク”で視聴率を稼ぐ異色パーソナリティのマイク(ジェラルド・バトラー)が現れた。アビーはマイクから、男をモノにするための駆け引きを学ぶことになるが……。


ちょっぴりお高い完璧主義者の女アビーと、下品な言葉ばかりを口にするがさつな男マイク。お互いに恋愛対象から外れており、口ゲンカばかりしているが、アビーの恋の相談にマイクが乗っているうちにいつしか……という筋は、おおむね観客の想像のつくところ。予想できる恋愛ドラマなど見ていておもしろくない、と思う人もいるかもしれないが、本作「男と女の不都合な真実」は、展開や結末よりも、結末に至るまでの“中身”が爆発的におもしろいのだ。

特筆すべきは、マイクのキャラクターだ。自身のテレビ番組中に、歯に衣着せぬ物言いで、ズバズバと男の本音をぶつけていく。放送禁止用語連発で持論を展開するマイクの番組が高視聴率を稼ぐサマが痛快だ。タブーを破るというのは、それ自体が興味の対象になりうる、ということなのだろう。もっとも、ストレートに男と女の本音の核心をつくマイクの恋愛哲学に「ふむふむ」あるいは「そうそう!」と相づちを打つ紳士淑女も少なくないだろうが。


この映画の白眉は、スリルと皮肉とユーモアを満載した会話劇だ。主人公ふたりの掛け合い(言い合い?)は、膨大なセリフ量にもかかわらず、とにかくテンポと歯切れがいい。ムダを省いて95分というコンパクトな尺にまとめた編集もお見事だ。この手の野蛮男を演じさせたらピカイチのジェラルド・バドラーと、優雅な気品と茶目っ気のあるコメディセンスを兼ね備えたキャサリン・ハイグル。主演ふたりの頑張りにも拍手だ。


おもいきり下品な内容にもかかわらず、映画として品を落としていないのは、妙に説得力のあるマイクの恋愛理論の賜物だろう。たしかに、ベストセラー「話を聞かない男、地図が読めない女」以降、世界的に“男と女の思考や感覚の違い”を解説した本が多数出版されている時代背景に鑑みれば、マイクが展開する持論はタイムリーでもあり、内容的にも、咀嚼して味わうにふさわしいものだといえる。


少々乱暴で、だいぶエッチで、かなり赤裸々な会話の数々が、観客から大爆笑を引き出す。私も、アビーの食事中のバイブ・パンティ事件や、番組内における教祖然としたマイクの大演説には、大笑いさせてもらった。下ネタ満載につき、下品な会話に免疫のない方にはオススメできない。付き合い始めたばかりのうぶなカップルにも、少し刺激が強いかもしれない。



お気に入り点数:70点/100点満点中

メルマガ「 銀幕をさまよう名言集!」を発行しています。ご登録はコチラから★

トラックバック

トラックバックURL:
http://yamaguchi-takuro.com/mt/mt-tb.cgi/591

このエントリーへのトラックバック:

>> <&MTPingTitle$> [我想一個人映画美的女人blog]

{/hikari_blue/}{/heratss_blue/}ランキングクリックしてね{/heratss_blue/}{/hikari_blue/} ←p...

2009年09月16日 21:12

>> <&MTPingTitle$> [『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭]

☆ティーンエイジャーの娘っ子と、<R-15>指定の映画を、MOVIX昭島に見に行った。  見る前に、ロッテリアで「絶妙ハンバーガー」などを食べたのだが、...

2009年09月20日 18:01

>> <&MTPingTitle$> [シネマ親父の“日々是妄言”]

 この映画“ラブ・コメ”なのに、“R-15+”なのです。「男と女の不都合な真実」(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント)。どこが引っ掛かったんでし...

2009年09月21日 21:28

>> <&MTPingTitle$> [水曜日のシネマ日記]

理想的な男性との恋愛成就を目指すキャリアウーマンのテレビプロデューサーと男性心理を勘違いする女性の批判を売りにする恋愛パーソナリティとのラブコメディです。

2009年09月22日 15:30

>> <&MTPingTitle$> [銅版画制作の日々]

 原題:THE UGLY TRUTH 連休最終日に鑑賞しました。レディースディでお休みということもあってほぼ満席状態でした。だいたい結末はどうなるか?予...

2009年09月25日 21:21

>> <&MTPingTitle$> [♪♪かずくんままのマネー&映画日記 ♪♪]

新宿で用事があったのでついでに武蔵野館で「男と女の不都合な真実」を観てきました。 劇場予告を観たときから「観たい」と思っていた作品 「オペラ座の怪人」...

2009年09月28日 20:45

>> <&MTPingTitle$> [soramove]

「男と女の不都合な真実」★★★★ キャサリン・ハイグル、ジェラルド・バトラー主演 ロバート・ルケティック監督、95分、2009年、アメリカ 、2009...

2009年10月10日 11:07

>> <&MTPingTitle$> [kaoritalyたる所以]

お母さんが、たまにはこんなラブコメを観に行きたい!ってことで、例の如く?!両親と一緒に観に行ってきました。お父さんは渋ってましたけどね・・。まぁ、予想通り...

2009年10月11日 11:20

>> <&MTPingTitle$> [★☆ひらりん的映画ブログ☆★]

今週の平日休みの3本目。 「300」とか「ベオウルフ」とか、肉体モノが目立つジェラルド・バトラーと、 「無ケーカクの命中男」にでてたキャサリン・ハイグ...

2009年10月17日 04:24

>> <&MTPingTitle$> [映画、言いたい放題!]

この映画、興味あったんですよね~。(笑) アメリカの地方TV局の女性プロデューサー、アビー。 彼女は美人で頭が切れるのに、 男性の理想が高いので...

2010年06月02日 12:07

>> <&MTPingTitle$> [シネマ・ワンダーランド]

「幸せになるための27のドレス」のキャサリン・ハイグルと「300」のジェラルド・バトラー共演のラブ・コメディ「男と女の不都合な真実」(原題=見苦しい真実、...

2010年06月13日 03:52

>> <&MTPingTitle$> [Subterranean サブタレイニアン]

監督 ロバート・ルケティック 主演 キャサリン・ハイグル 2009年 アメリカ映画 95分 ラブロマンス 採点★★★ 「何で男って話を聞かないの?」とお...

2010年08月14日 09:47

コメントをどうぞ!

こんばんは、やまたくさん

わたしもコレ、楽しめましたよ♪
ちょっとエッチでね^^
まじめな人は引いちゃうであろうとこもあったけど
ジェリーさん、こんなエロい感じハマりますね★

キャサリンハイグルも、コメディやれるこの年齢で
この位置づけの女優は今少ないので(キャメロンくらい?)
重宝されそうですよね、今後も★^^

投稿者mig:2009年09月16日 21:14

>migさん


こんにちはー。

かなり古典的な展開でしたけど、
まあ大胆なエロネタと
タブーの正面突破で、
おもしろく見せてくれました。
この手の役どころをこなせる
キャサリンハイグルはたしかに
貴重な女優さんかもしれませんね〜。

投稿者やまたく:2009年09月17日 18:29

山口拓朗プロフィール
お問合わせ


山口拓朗/実績
ブログ書いてます
Twitterやってます
facebookやってます
「映画ジャッジ!」に寄稿中
「映画ジャッジ!」
Yahoo!カテゴリ 「映画評論家」
yahoo.logo.gif
映画批評
■映画批評(鑑賞順)
■映画批評・インデックス
■銀幕をさまよう名言集!
執筆アーカイブ
■執筆履歴
お仕事依頼
■「売れる」プロフィール作成
拙書情報
■イチジャイ本
■男の座右の銘
■メディアで紹介されました
リンク
リンク
サイト情報
相互リンクについて
管理者ページ
プライバシーポリシー
SPECIAL(妻のブログ)
momo-blog.jpg





RSS FEEDRSS FEED  記事一覧記事一覧  TOPPAGEサイトの最初のページへ  TOPページの先頭へ 
Copyright(C)2002-2008山口拓朗オフィシャルサイト 「聞く」「書く」のプロ Allrights reserved.